これまで、日本は「安全な国」、「一人一人が自由で平等な国」だと言われてきました。しかし、障がい者や在日外国人に対する嫌がらせ、ホームレスや同性愛者などに対する暴行などは未だになくなりません。また、将来に対して見通しや期待が持てない人が、若者、働き盛りの人、高齢者など世代を問わずに増えています。失業、災害、病気などによって社会的弱者・少数者になってしまう不安を多くの人が抱えています。
「みんながいきいきと暮らしていく社会を作ることができないだろうか。」と、私は考えてきました。そして、その答えとして、多様な個性や、個々の自発的なつながりを尊重することが、一人一人の人が安心し、安全に暮らしていける社会を作り、高齢者も若者も、働き盛りの人もいきいきと暮らせる社会につながるんだと考えるに至りました。
しかし、こうしたことは現在の日本ではまだまだ不十分です。もし規模の大きな「国」がこうした政策を十分に行うことが難しいのであれば、身近な自治体であり、決め細やかなサービスが可能な「区」が、自立したまちづくりを区民と共につくることで第一歩を進めることができる可能性があります。中野区は社会的な弱者・少数者が数多く暮らしています。言い換えれば多様な生活の背景や視点を持つ人が隣近所に暮らしていて、多くの考えかたや経験を出し合って共に地域を作ることができる仲間がいる、ということです。私は「新しい区政をこの中野で作っていきたい!」という想いがとても強くなりました。
私は養護学校という教育の現場・子育て支援の現場で教員として働く中で、様々な子どもたちやお父さん・お母さん、大人になった卒業生と出会ってきました。また、私は、中野で暮らす性的少数者(同性愛者)の当事者でもあります。私自身、異性愛者が中心の集団の中で孤独感を経験しながら成長し、大人になったあとも、同性のパートナーとのパートナーシップについて、一方が入院をしたときの面会や、一方が失業をしたときの不便さを感じてきました。また、周囲の知人から、恋人が亡くなったときの保障のなさや、同性カップルが共同名義で住む家を探すことの困難さなどを耳にしてきました。そして、同性愛者を狙った暴行事件なども起こっています。
私は新しい区政、多様性に富んだ中野区を作るために、様々な社会的マイノリティが地域とより親密になれるパイプ役になりたいと思います。
「現場の声を政策決定の場へ届けること」や「制度を考えるときには当事者をはじめ、様々な立場の区民が参加すること」が大切です。
これからも、性的少数者や障がい児者の問題に限らず、多様な社会的少数者の環境改善に関心を寄せて活動をしていきます。そして、そうした環境の改善が、全ての人にとっての環境改善につながります。
石坂わたるは養護学校の教員として仕事をしてきたり、性的少数者の当事者として市民運動やボランティアに取り組んできた中で
- 「教育や福祉、子育て支援は特定の誰かだけのためのものではなく、
みんなのためのもの」 - 「(性同一性障害者や同性愛者などの性的少数者や障がい者などの)
社会における弱者・少数者の不安や不便を解消することが、みんなが
安心・安全に暮らせる社会を作ることになる」 - 「様々な人が暮らすこの中野区で、多様性のある社会を
他の地域に先駆けて作る意義がある」
というように考えてきました。
